ITLABでは、学会への参加を積極的に奨励しています。中には、学会の運営に携わる社員もいます。より重要な役割を担って学会に貢献することにどんな理由があるのか。幹事として学会運営に携わるシニアリサーチャの住吉さんにお話を伺いました。
Interview ラボの人々
ITLABでは、学会への参加を積極的に奨励しています。中には、学会の運営に携わる社員もいます。より重要な役割を担って学会に貢献することにどんな理由があるのか。幹事として学会運営に携わるシニアリサーチャの住吉さんにお話を伺いました。
私はコンピュータビジョンと呼ばれる研究分野の「PRMU研究会(パターン認識・メディア理解研究会)」「MIRU(画像の認識・理解シンポジウム)」「SSII(画像センシング技術研究会)」という3つの学会の貢献活動に携わってきました。PRMUでは現在、幹事として運営に携わっており、MIRUでは過去に運営副委員長を務めておりました。SSIIでも以前、オーガナイズセッションの部会長を仰せつかったことがあります。
幹事は学会運営の中心として、若手やベテランといった年齢や経験に関係なく、参加する研究者がみんなつながって、活発な議論ができる環境づくりに努めます。まず、研究会の年間計画を立てるのですが、例えば研究会を年4回開催するのなら4回分のテーマを検討し、魅力的な学会にするために講演やセッションにどういう方をお呼びするかを考えます。テーマの決定はかなり重要で、学会のトレンドをきちんと反映しないと、発表の件数が思うように集まらないこともあります。運営側は、どうやって研究会全体を盛り上げようか、そのことで頭がいっぱいです。
運営として学会に関わることのメリットとしては、議論ができるメンバーとつながれることが大きいです。深い議論ができるメンバーと互いに信頼できる関係性がつくれたことで、そこから共同研究につながっていったケースも過去にあります。また、研究会のテーマを決める過程でさまざまな議論をしていくわけですが、そうした意見交換から今後のトレンド予測がしやすくなります。
運営は研究会の企画を考える立場ですから、自然と自分の情報のアンテナを広範囲に張り巡らせることになります。例えば「画像 × 医療」という掛け合わせを思いついて、どういうセッションが組めるだろうと考えた時に、医療分野のデータセットがないから大学病院に相談してみようか…というように、企画を成立させるために新しいつながりを求めていき、結果的に広い知見を集めることができます。
こうしたメリットをいくつも会社へ持ち帰れることもあり、ITLABとしては、学会貢献活動を奨励しています。もともと弊社は、国内外の学会への参加を推奨していますが、自分の研究発表のための参加はもちろん、聴講としても参加できますし、私のように運営として関わることも奨励しています。しかも、国内学会への参加の場合、事前承認は要らず、みんなが予定を確認できるスケジューラにさえ書きこんでおけばOKです。
新たな研究課題は、異分野の交流から生まれると思います。クローズドな環境で同じような分野の方たちとだけ議論をしていても、新しいアイデアは生まれづらい。今の自分にはない知見を得るためには、やはりオープンな交流の場に飛び出していき、異なる分野、異なる環境の研究者たちと議論を交わすことが必要です。
研究会の準備と仕事が多忙なタイミングが重なるとハードな時期もありますが、一時的には大変でも一年を見てバランスが取れていれば良し、というように考え研究活動を進めています。