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Interview ラボの人々

社員個人が自分ごととして
会社運営に参加する準ティール型組織

CTO

西井 克昌

デンソーアイティーラボラトリ(以下、ITLAB)では、上下の階層を極力持たない準ティール型の組織構造を導入しています。それは、研究に専念したいという社員の要望に応えるスタイル。では、どういうふうにITLABの組織運営はどのように行われているのか、CTOの西井さんにお話を伺いました。

部署に役割を持たせるのではなく、個人が役割を見つける

一般的な会社の場合、階層型の組織をつくって、それぞれの部署に役割を持たせ、管理職を置いて仕事を進めていくというスタイルです。ITラボの場合、社員数としてはそれほど多くなく、大半がリサーチャ(研究者)であり、みなさんには研究に専念したいという欲求がある。弊社も、もともとは一般的な会社の運営スタイルを適用していたのですが、どうもうまくいかない。もっと私たちに最適な組織運営の手法があるはずだといろいろ調べていった先に、ティール型組織があったわけです。

ティール型組織とは、上下の階層がないフラットな組織です。研究分野ごとの細かい部署は設けず、その代わり、研究クラスタという単位をリサーチャの誰もが起案し、発足できます。この研究クラスタは、いわば研究の課題。個人が課題を決めて、ともに研究を進める同志を募っていく形です。部署に役割を持たせるのではなく、個人が役割を自主的に見つける、と言い換えてもいいのかもしれません。また、管理職がないから、個人がセルフマネジメントの意識をしっかり持てます。例えば、研究の進捗に関する責任は、クラスタ全体が持ちます。

ITLABの名前がいろいろな学会で知られているからか、弊社に集まる人たちはみなさん、先端的な研究を志しています。そういう人たちにとっては、自分が管理職に就くことはある意味では不本意かもしれません。弊社が階層を極力排した準ティール型組織の導入を決めたのは、研究に専念できる環境、自立したリサーチャとして生涯働ける環境を用意し、ラボとしての個性を確立しながら、将来にわたる組織の存続と発展を目指すという狙いがあります。

会社のことは誰かに任せるのではなく、みんなで運営を

研究だけに従事するクラスタだけでは会社組織の運営は成り立ちませんから、研究以外の実務職を担う各種委員会を設けています。例えば、働きやすい職場環境を実現し、会社の円滑な運営を支える基盤となるルールを制定する役割を担っています。委員会で決定された事項は会社の正式な方針となるため、誰でも委員会を通じて会社を変革することができます。研究クラスタ同様、各委員会も上下のないフラットな組織ですから、自由に気軽に意見が言えます。お願い事も聞いてもらいやすいですから、改善や改革のスピードは速いと思いますね。

委員会では誰かがリーダーをやらなくてはならないのですが、リーダーを経験することでセルフマネジメントの意識はさらに高まります。会社のことは、誰かに任せるのでなく、みんなで運営していこう。これが、弊社の会社組織に対する考え方です。

自分を高めてくれる「師」を指名できる逆メンター制度

弊社に新しく入社した人には、メンターとお世話係がつきます。研究のことに関して教えるのがメンターで、会社の仕組みや決まりごとを教えるのがお世話係ですね。これらとは別に、逆メンター制度というものも存在します。メンティーがリサーチャとしての自分のキャリアプランを想像した時に、こういう技術を身につけたい、この技術に詳しい人に教わりたい、と考えたとします。その願いを叶えてくれて、希望するメンターを指名できるのが、逆メンター制度です。この制度もまた、個人のセルフマネジメントの意識を高めるのに一役買っていると思います。

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