自動車には多くのセンサがついていますが、信号処理のクラスタでは、レーダー、ソナー、LiDARなどの、電磁波や音波などの反射や散乱を利用して対象物の位置や速度、物理特性などを測定するアクティブセンサの信号処理を扱っています。信号処理といっても、生の信号から位置や速度を推定する低レベル処理から、推定した情報を集めて人や車といった具体的な対象物の状態を認識する高レベルな処理までありますが、その両方を対象にしています。最近はどの段階の処理にも、機械学習が利用されています。
アクティブセンサの特長は、既知の信号を送信することができるため高いS/N比が得られることです。単純に高いS/N比が得られるというだけでなく、送信する信号を様々に工夫することで、ToF (Time of Flight) から距離を測定したり、ドップラー効果に基づいて速度を直接測定するなど、カメラのようなパッシブセンサでは得られない情報をダイレクトに得ることができます。センサ本体はハードウェアなのでデンソー本社で開発しますが、信号処理アルゴリズムそのものに限らず、信号処理の観点から必要な送受信方式の設計を考えることもあります。