JP
EN
MENU

深層学習 Deep Learning

研究概要

深層学習の発展によって、自動運転をはじめとするさまざまなアプリケーションにおいて機械学習の活用が急速に広がりつつあります。我々は、自動運転とその周辺技術の開発を主要なターゲットとしつつも、それに限定されない、深層学習共通の本質的な研究課題に取り組んでいます。

そのテーマの一つが、高い安全性が求められる領域における「AIモデルの品質管理」です。安全の確保が重要な場面では、AIモデルが不具合を引き起こした際の影響が大きいため、その原因の特定方法や性能劣化の説明、適切な対策の検討など、品質管理上の課題が浮かび上がります。これらは一見アプリケーションごとの課題に見えますが、実際には深層学習のモデル一般が抱える普遍的な課題であり、AIを社会に安全に実装するために避けて通れない骨太のテーマでもあります。そもそも「AIモデルの品質とは何か」「どう定義し、どう最適化すべきか」という根源的な問題と向き合う必要があります。
我々はこのような深層学習のモデルの信頼性・説明可能性といった課題の解決を目指し、モデルの事後診断、尤度ベースの認識からの脱却、モデル混合といった挑戦的な研究テーマに取り組んでいます。

もう一つ取り組んでいる重要な研究テーマが、「AIモデルの軽量化・高速化」です。自動運転のように多数のカメラ映像をもとに物体認識や制御を行うAIモデルでは、膨大な計算資源とメモリを必要とし、同時に高いリアルタイム性も求められますが、車載機器のエッジ端末での電力・メモリには厳しい制約があります。この状況で高い精度とリアルタイム性の両立を実現するためには、モデルを軽量化する最先端の技術が不可欠です。この分野では、低ビット化、蒸留、プルーニングなどのアプローチで多様な手法が提案されています。我々は、それらの最新の軽量化手法を”目利き”するだけではなく、その先にある独自の軽量化技術の創出に取り組み、その学術的成果を実用化に繋げることに挑戦しています。

深層学習の本質的な研究課題の解決を通じて、安全かつ効率的な活用を可能にし、社会に広く届く技術を生み出すことこそが、我々のミッションです。

今後進める研究

AI が意思決定から制御までを担う未来に向けて、AIと制御分野の進化融合を進めていきます。品質管理と軽量化という両面から新しい価値を創出し、安全に社会へ実装できる次世代 AI 制御技術の確立を目指します。

自動運転を筆頭に、学習器がリアルタイムに制御するシステムがこれから次々に開発されていくことでしょう。しかし、アプリケーションがセーフティクリティカルであるほど、その品質と信頼性には厳しい目が向けられることになります。そのために、シミュレーターを含めたAI制御システムの品質管理の在り方の研究を進めていきたいと考えています。

また、AIと制御の融合を現実の製品に落とし込むためには、モデルの軽量化・高速化の研究を一層深めていく必要があります。制御系 AI では高いリアルタイム性が不可欠であり、厳しい制約を持つエッジ端末で動作させるためには、従来の手法を超えた新しい軽量化技術が求められます。今後は、複雑なタスクにも対応でき、かつ極めて厳しい制約下でも耐えうる軽量化技術の開発に取り組んでいきたいと思っております。

関連コンテンツ

インタビュー

技術者ブログ・リリース

【イベント】AI・制御の研究者と「AI × Control Conference 2025」を12/3(水)に開催

慶應大学・東京科学大学・京都大学の研究者らを招き、制御工学とAIの融合がもたらす新たな可能性をクロストークで紐解く ■「AI × Control Conference 2025」公式ページ https://sites.google.com/…

東京科学大と共同研究講座を開設

~AI・制御技術の融合で、次世代モビリティ基盤技術の創出へ~ クルマとモビリティ社会全体の未来を見据え、「種」となる先端基礎研究を行う株式会社デンソーアイティーラボラトリ(本社:東京都港区 代表取締役社長:岩崎 弘利、以下 デンソーITLA…

その他の研究領域

採用情報